排卵日と妊娠する確率
妊娠の確率が最も高いのは排卵日?グラフを使って解説します。排卵日の予測方法もまとめました。
投稿日: 2021年06月06日
妊娠の仕組み
卵管に、排卵された卵子がとどまっている期間があります。この間に精子と受精して受精卵になった後、子宮に着床することで妊娠に至ります。 卵子の寿命は大体一日程度、精子の寿命は約 3 日といわれています。
では、排卵した時に精子を体内に取り入れれば良いのでしょうか?
最も妊娠しやすいのは排卵日の 2 日前
以下のグラフは、一回の生理周期内の体温の変化の例と妊娠確率のグラフを 2 つ重ね合わせたものです。シリンジ法、タイミング法どちらの方法であってもそれらを行った際に妊娠の確率がもっとも高いのは排卵日ではなく、排卵日の 2 日前なのです。
排卵日を予想、把握するには
排卵日を知る方法として、一般的な以下の 3 つを紹介します。医療機関で検査するのが確実ですが、比較的手軽にできる方法を紹介します。
- 体温の変化
- 頸管粘液(おりもの)の状態
- 排卵日予測検査薬(排卵検査薬)
体温の変化
日々の体温の変化を記録することで、おおよその排卵した期間を推定することができますが、ピンポイントに排卵日を予測したり把握したりできるわけではありません。あくまでも全体の傾向を掴むために活用します。
正常な排卵が行われていれば、低温期と高温期の二相が繰り返されます。ポイントを以下にまとめます。
- 月経が始まって大体二週間で体温が下がり、低温期になる
- 約二週間の高温期は排卵によって始まる
- 二週間経過しても高温期のままで月経にならなければ妊娠の可能性
- 体温が低いままの場合、排卵が起きていない可能性
頸管粘液(おりもの)の状態
排卵期ではない時、頸管粘液の粘度は高く精子の活動を阻害しますが、排卵日に近くなると粘度が低くサラサラとした精子が侵入しやすい状態になっていきます。
排卵日予測検査薬(排卵検査薬)
排卵検査薬は薬剤師の方がいる店舗でしか購入できません。なぜなら排卵検査薬は第一類の医薬品であるからです。
ただ、日本国内で市販されている排卵検査薬は排卵日の 2 日前を把握することが困難です。国内の 1 日前から把握できる排卵検査薬では最も妊娠の確率が高い 2 日前を逃してしまいます。
一般に、20mlU/ml ほどの高い LH ホルモン感度の妊娠検査薬であれば 2 日前から排卵日の検知が可能です。
国外の妊娠検査薬には排卵日の 2 日前を検知できるものがありますが、品質や購入の仕方に不安があるかもしれません。
タイミングを見計らって一回の周期で一度だけ挑戦、ではなく排卵予想日前から繰り返し取り組むことが妊娠への近道となります。